病状進行に伴い、人工呼吸器が導入され外出もできなくなり様々なことを諦めベッド上での生活となった。元気な頃は自慢のカメラを片手に撮影スポットを探し県内外を飛びまわることを生きがいとしていた入居時に叶えたい願いをうかがうと「もう一度、外出して写真を撮りたい」という要望がある往診のDr・ALS協会・福祉用具・介護タクシー・訪問看護・訪問介護と連携を取り、外出への準備(車いすの選定、車いすの乗車、加湿機能なしでの環境調整)を行ってきた。
そんな中、憧れの写真家が家族とよく訪れていた北杜市にあるフォトミュージアムに講演会で来ることを知った当日は、看護師の介護タクシーを手配し家族と約1年半ぶりの小旅行移動中は終始笑顔、車窓から見える思い出のある景色に目を潤ませる姿あり講演会終了後、憧れの人が壇上から本人のもとへ訪れ対面。憧れの写真家より本人の愛用カメラで家族写真を撮影してくれるサプライズ。本人およびご家族様から「もうできないと思っていた外出が、こんな形で叶えることができて本当に幸せです。感謝しかありません」とこれまでにないほどの笑顔がみられました。
男性 55歳 要介護5 ALS